コロナの影響で完全歩合制のタクシードライバーの現状とは

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今朝のテレビ報道より

おはようございます。

相変わらず4時おきのなべけんです。

 

今朝のテレビで職種別で収入雇用に不安を感じている職種ナンバーワンが

タクシードライバー

だそうです。

そこで今日はタクドラの給与計算についてお話しします。

 

●僕の会社は”売上がゼロなら給与もゼロ”です。

タクシー会社にもよりますが、僕の会社は完全歩合制です。

給与明細上では基本給、超過勤務手当などの細目は記載されますが、

根幹になる計算は、

税抜き売上 × 歩率 = 給与支給額

です。

 

東京23区のタクシー初乗り運賃額は420円、税抜きで381円になります。

平均歩率を63%と仮定すれば、タクドラの取り分は240円になります。

 

私の友人である乗務員Aさんは、平均して

月間で出勤11出番、売上700,000円(税込)だそうです。

 

計算は簡単です。

税抜売上636,363円 × 歩率63% = 給与400,909円

になります。

季節変動がありますが、このペースでAさんは年収は約500万円になります。

●ところがコロナショックで売上減!

乗務員Aさんは、計画減車の影響で月間で6出番までしか乗務できません。

しかも1日当たりの売上が35,000円(税込)。

当然ノルマに到達していないので足切りと言って、50%の歩率で計算されてしまいます。

35,000円の6出番で210,000円(税込)の月間売上になります。

税抜売上190,909円 × 歩率50% = 給与95,454円

なんとも悲しい給与です。

 

しかし休業補償を支給していただいてます。(本当に助かります!)

僕の会社では、出勤できない5出番は1月度から3月度までの給与総額を91日間で割って

その金額の7割を支給することになってます。

Aさんの場合

1月度から3月度の給与支給額の合計が400,000円 × 3ヶ月 = 1,200,000円

91日で割ると 1,200,000円 ÷ 91日 = 13,186円

この金額の7割は 9,230円 になります。

 

タクドラは1出番=2日分の勤務になるので、

5出番の休業補償とは10日分の日額補償になります。

つまりAさんの場合 日額9,230円 × 10日 = 月間92,300円

の休業補償額になります。

その結果

給与95,454円 + 休業補償92,300円 = 給与支給額187,754円

となります。

 

53%の給与ダウンです。

社会保険料等を控除し手取りで10万円です。

家賃が12万円。幼い子供が2人。

奥様は月10万円ほどのパート収入。

 

生活できるわけがない!会社員でありますが、

個人事業主の色濃い職種であるタクシードライバー

是非とも事業継続化給付金の対象にして欲しいですね。

 

 

●明日は朝6時から出勤。

またコロナウイルスに怯えながらの運行です。

僕の場合、タイ嫁と息子はタイに疎開中。

もしウイルスに侵され、家に持ち帰っても

嫁と息子に移すことはないのが、

せめてもの安心感。

しかし養育費をタイに送金してあげないと、、、、、、、

 

僕のタクシー会社のオーナーは自己資金を削って休業補償に充てています。

従業員を愛する会社のタクシドライバーは会社を愛します。

 

国民を愛する政府は、その国民からも愛されます。

日本政府よりタイ政府は国民に対する愛情が多いですよ。

 

ここはやはり人間力。皆さんは日本にリスペクトできる首長いますか?

お金の価値が無くなれば、心で繋がる人間関係が貴重になります。

 

タイで生活していたとき、洪水とクーデターを経験していますが

あの時、どこにも何も売っていない状態でした。本当にお金は無意味でした。

その時助けてくれたのが、近所の親日家やお寺。

誰かを批判する暇があったら、誰かを助けようと思います。

 

必要とされているタクシー

明日も頑張って仕事します!